◇◇◇◇◇◆◆◆◆10◇◇◇◇◇◆◆◆◆20◇◇◇◇◇◆◆◆◆30◇◇◇◇◇◆◆◆◆40◇◇◇◇◇◆◆◆◆50◇◇◇◇◇◆◆◆◆60◇◇◇◇◇◆◆◆◆70◇◇◇◇◇◆◆◆◆80◇◇◇◇◇ 600*800の 画面(45) 文字(40) 768*1024の 画面(58) 文字(53) 1024*1280の画面(73) 文字(67) ★★★オリジナル?もしくは棄てプリ改変、再編もの 仮題・アトランティス(ワカナハト・バミューダス・ベーュー) <本文> ■序章 過去においては未来でも現在においても増え続ける破壊の女王への崇拝、それに国境は意味をなさず法の下には在らずただ贖えぬ虚無の引力がある。 誰しも抵抗する事はできない何故ならば、前代の女王に予言された海の侵食がそれを支えていて、死の下にしか意味をなさない言葉でも信じるしかないのだ。 前女王の消滅から始まった民族の闘争と幾多の国の成立、そして百年の戦争が人間たちの下らない浪費に消えて、その間に海は着実に大陸を少しずつ侵食していた。 あと数年で完全に人々の心もまた女王へと帰る。 支配されていた時はこの世を闇の牢獄と感じていたけれども、今となっては絶対的な力を持つとされた女王の力でなければ 大陸が海に没する前に生き残れさえしないだろう。虐げられる恐怖が愚かな人間には必要なのだ、それは彼方への希望を探す力ともなりえる。 人間が必死になって生きようとしなければ、何者にも脅かされることなく生きる喜び自体が絶滅に繋がってしまう脅威でしかない。 前兆が現れた日、遂に人々は死の女王への渇望ともいえる行動に出た。夜の太陽、後世に月と呼ばれる衛星の出現である。 その日から幾多の国が機能喪失となり残った国は指の本数ほどとなるが、巨大すぎる国と矮小すぎる国がなくなり住人は信仰心厚い者だけで他は闇へと還った。 ・・・実に夜が明けるまでの十二時間で闇の女王領と呼ばれる事になる地域では半数の人間が消えた、その暗黒領は国境を引き裂いて縦横無尽にあまたの国土を走る。 機能喪失を免れた国は不安な季節を歌う空に怯えながら女王の出現をある国は待ち、ある国は人心をコントロールしようと足掻いた。 木々の中、一つの石造りの建物。 装飾は多く遠くから見る分には華麗に見えるそれは、近くによると目を背けずにはいられない。 人間の死が描かれた不気味な雰囲気がある、その中には数人の人間がいた。 宗教的な儀式の最中 「それは神に許され、闇に愛された破壊である」all*3 「闇だけが私を愛してくれる、許してくれたのは神さまだけ」only*3 双子の姉妹、とその姉 はじまりは十年を越えない年、ある村に 居た、ある孤児の家族。心優しき長に世話になっていた、もうすぐ冬という季節に 収穫が終わったその日に、雷雲が流れてきて、たった一度、雷が川の上流の泉に落ちる。 次の日、好奇心抑えられない双子の姉妹は、遊び盛りの二人はそこで そこで一人が選ばれた。キーとなることに。 ●戦 炎舞う小屋の中で私は初めて人を殺めた、愛する者たちの為に。 楽しいことはあった、けれど不幸と感じることばかりが立て続けに起こっている日常・・・そして今日は遂に。 決定的な裏切りを与えられた。 「この世に生を受け、祝福されたと感じたことはなかった。 でもこんなのって無い!私は生き残ってやる、剣を取って」 戦争など考えられなかった、しかし一ヶ月、たったそれだけで人心は離れ裏返り。私たちは死に直面した。 悲壮な決意をした彼女は足らない力を残酷な知識で補い、人々の手足を刈り取ってようやく微笑出来た。 「ジェシカが見たと言っていたけど、朽ち果てていたはずよ?」 だが轟音は続いていた、火が一軒また一軒と家屋密集している中心部に上がった。 この村に動員した兵力は院が認可した数機の騎馬と、王国拠出の二十の兵士のみなのだ。 「あの鎧を動かしている?誰が? まさかもう覚醒していたの、もし、なら、ここは逃げないと。私は愚か者にはならないわ」 前の戦争で使用された命削る薬の服用で、子供でさえ着込むことが出来る兵器があった。 資質があれば・・・残念なことに彼女にはそれがあり、しかも怒りの感情が高ぶっていた。 何故か利用されなくなった鎧、理由は副作用の躁鬱の過剰変化だ。 「何故?何故?何故?何故?何故?何故? また捨てられてもっと深く、地下へと突き落とされる?そんなことは・・・」 使用後に肉親恐れられる恐怖のため、自殺する確率が高く、故に彼女は資質があると言えるのだ。 孤児である自分に親子の愛情は理解できないし、恋愛相手など閉鎖的なこの村では彼女に拘る人間などいない。 「許さない、許されない。 ああああっ、はぁはぁっ。 燃やして壊してっやるっ! 誰も助けてくれないのなら、死ねぇっっ!!」 そして、二人の私の天使の片割れは悪魔が入ってしまっているのだ。 誰も助けてくれないのだ、だから私はこの手で。 けたたましい音が聞こえた、まだ魔女狩りは始まっていないはずなのに誰かが気をせいたのか? 「どうした?」 「山賊かもしれません、それにしては少し様子が違うと」 遠くで悲鳴がまた上がった、村人を捕まえ事情を聞くが要領を得ない。 誰かが殺されたことは確からしいが、現場へ言ってみないことには何が起こっているのか分からない。 キィーッと特徴的な音が聞こえた。 「何の音だ?」 兵士の一人、古強者が突然に顔を青ざめさせた。 「まさか、まだあんな物を」 「知ってるのか?」 「あれは兵器の鎧、その作動音に違いないと思う」 「他国がまさか動いたのか・・・しかしまだ、それでその兵器は」 「誰が動かした問わず、破壊しなければ殺戮が始まってしまう危険なものだ。逃げた方がよいと思うが・・・」 「止めれないのか?」 また大きな破壊音、家屋がまた一つ瓦礫に姿を変えた。 「兵でも不可能ではないらしいが・・・」 「ならどうして動かない?早く任務果たして見せろ、王に仕えているのだろう?命令を忘れたのか?」 「しかし、あれが動いているとなると我々の武器では無理だ。 英雄と称えられた隣国の王が知略を駆使したからこそ消えていったものなのに」 「だから時間を稼ぎ、王都へ砲の用意を」 「無理だ、またここへ来るだけでも。道が戦車の通れる状態にないのです」 「この村に留まらければ・・・無能め」 言い争いになってしまった、それを聞いて居た参謀の一人が本部の中へ消えて行き書類を漁りはじめた。 やがて村人の情報がのっているそれを片手に抱えた。 女性は周りの目が言い争いに向いている事を確認しながらその場を離れる。 どうして初任務で地雷を踏んでしまったのかと不運を感じたが、冷静にこれからの事を考える。 卑怯な方法だが、この情報が生き残る 右往左往する人々を置き去りに、司令でさえ無視して誰かの家に繋がれていた馬に乗り込んだ。 「早く知らせる?馬鹿な話、あれが覚醒をした状態なら」 「死ね」 「まだ生きてる人いるの?逃がさないから。 お前たちがこの世に存在した証と理由を消し去って、つまらないセイブツ<静物>を並べて 誰彼となく悲鳴を伝えて貰おうよ?その為に生きて来たのでしょう?」 のどかな村は、静かな村となった。 動物も人も、何も・・・。 流浪した。 職を定めず、生き物を殺して血とし、時には関係の無い無害で幸せそうな人間からも奪った。 街では変装をした、戦場に傭兵として鎧を身に付けて立つことも、体に無理をさせて力ある者になった。 「」 「」 教義と教典に従い教祖となる、運命から逃れる旅。 教徒、狂って・・・死を 記憶喪失の騎士との出会い、国境の谷、薄暗い森の中。 拾いもの、馬車の音、薄気味悪い鳥の泣き声、獣の咆哮。 目を覚ますと焚き火、誰も居ない、料理はできている。 「?」 馬がいて、人の気配はさっきまであった様子。 川原から足音、水を汲んできたらしい。 「起きたか行き倒れ、何故あんな所にいた?」 「あ・・・あの、」 「本当の空は夜にしか見えない、吹く風、流れ雲に星が遮られても・・・月明かりに惑わされてもね。 こんな所まで流れてきても私は思い出せる、瞳に写せる。あの楽しかった日々を」 「ここで死ぬこと、それに満足か?許せないだろう、お前にはまだ残して逝く事を許可しないぞ!私は!」 「お前の人生はお前だけのものだ、ほらだから手を上げろ。彼女が探してる」 「なんだ、そうか・・・おまえ敵だったのか」 ※なるべくには魔法の世界としたくない、逃げ先を作りたくない。原因と結果ははっきりしていないとね。 だから技も力も無い、そんな居場所の無い人間たちが必要となるだろう。 人の命は三日間、次から次へ名前は浮き沈む。 悲劇は喜劇、何処までも絶望しかなく、落ちる先には死が待ち受けているだろう。 希望は無く、あなたは誰も知る人がない温かみの無い世界を愛してしまうだろう。 なぜならそれが全てを受け入れるということだから。 ●前大戦 女王の消滅、突然に覚めた悪夢は心地良くは無かった。 天からの贈り物の平穏と不気味な過去の亡霊の影は、喪失への渇望を産み出しつつあった。 それが火種となり、たいして意味のない理由から小競り合いが広がって世界戦争へと成った。 誰もが夢は夢であり、決して現実ではないのだと思っていた。 人は楽園が無くても生きて行けるが、地獄が無ければ生き残れないと理解し始めた時に睡魔が悪夢へと誘う。 時間が残り少なくなってようやく・・・。 ●過去 捨て子の私の始まりの記憶は暗闇に差し込む光、そして喋れない口。 何もないただ生きているだけの生活と、初めて得た家族という双子との生活。そして 忍び寄る再びの戦火、その中での私・・・そして。 ●わたしとあなた 信頼していけない。それに際限はなく、年月はただ過ぎ去るだけで、愛なんて言葉だけ。 だから自分の命ためには決して何も信頼していけない。 生き残りたいなら、自分の全てを賭けて世界さえも滅ぼしなさい。 「すべてはわたしが、私で在るために」 大切なものはつくってはいけない。親友や肉親より、たとえこの世界に祝福された誰よりも自分だけを大切すること。 でないと、壊れてしまう。生きている意味がなくなってしまう。 ●信仰 死後の世界が目に見える異世界、空に移る鏡、そこには生命活動を停止したものたちが昇っていく 片方の世界、ともよばれる。 干渉はできない、ただ見ることができるだけ、話せないし向こうは気がついてくれない。 生から死へ、一方通行であるように理がある。 ●善と悪。 もの凄く不愉快なのは受け入れられない価値観を持つから、だから悪と呼ばれる。 手に触れるもの全て、自分さえも価値を見出せない理由は生来のもので、変えられはしない。 ●シスター、教導者。 一箇所だけ欠けた優しさを持つ人間と、どちらが悪魔と呼ばれるべきなのか? 人々は見た目に騙されるだろう。 信仰心という狂気を感じたら、もしかしたら生き残れるかもしれない。この世界では。 「嘘だ」 騙していたなんて、と道化が言う。 返事は何の意味も無い、言葉は触れない・・・でも今からでも遅くは無い、遅すぎるということは無い。 背くことは、生きるということ。 自分の命のためには、犠牲は多くても、必ず幸せになれる。 誰も非難はできない。 何故なら生きているのだから、ただ死者だけが闇の底から見ている。 「選ぶ、私は幸せを。だから殺して殺して・・・ここを地上から消さないと」 「手伝おう」 それがはじまりだった。 ●A1とA2、そしてBという存在はみんなホンの少しずつ違う事を考え、願っていたのだと思う。 Bが罪を背負っていることをA1もA2も知っていて、だからこそA2は死を選ばない。 A1は自分の存在がA2とB1を縛っていたから、世界の破壊を望まない。 ●集団の分裂 女神の真偽問題が浮上し始めた頃に、黒騎士への興味を持った人物が遂に真実へと辿り着こうとしていた。 それは最初に追いかけていた双子の一人、を一時的に捕らえた時の事。 そこにはもう力が感じられなく、存在がからっぽだった事。 これは何を意味するのかと言えば、継承者が現れて破壊の女神はその誰かに移行したのだと。 「気がついたのはいつ?この事は誰にも知られてはいけない、ようやくここまで勢力拡大できたのに その原動力となる女神の秘密を暴いてはいけない。わかるだろう?」 こんな事は初めて、二人に分かれたからこそ人格の崩壊と上書きを免れた。 薄れた意識は深い闇をもった身近な殺戮者を冒した、ゆっくりと。 だから姉に移行される、鎧は起動していなかった。既に心の闇の資質が優先されて自覚されるまでになる力。 「確かに混乱を招きはします、ですが騙し通せる事柄ではありません。 あなたを解任し、世界創造は私が行います。本当の女神も私の手の中にあります、ふふ・・・」 ■新世界創造 ×序章の終(次章へのプロローグ) 巨大な礼拝堂の一角で祈り捧げる女の人、彼女こそ組織の本当の長。 まだ若く、表向きは初老の男性に地位を名乗らせているが、女神に初めて言葉を伝えることができた人類である。 「我らの女王は死の時計を玩ぶ、針に指かけ悪戯をする。気ままに急に多くの命を奪ったり・・・」 ×神の理論(女王による治世) 神と同等の地位を得て怠惰になった私、何の気なしにぼそりと呟く言葉で多くの事を変えてしまえる。 大地を削って国を丸ごと水没させたり、新しく製造した獣に知性を与えて人間を支配させたり惨殺させたり・・・。 だけれど以前の逃亡生活が何故か懐かしい。 私は私の為に造られた神殿や宮殿には滅多に居ない、だがそれでも毎日多くの大罪を犯しに人間が遠くからも集まってくる。 そんな信徒の中から私は様々な願いをきく。 国の死、一族の死、裏切り者の死、を願う。口々に恨みの声で私に訴える。 何処にでもいそうな中年の女性や、高名な学者風の男、或いは親に捨てられた子供たち・・・。 彼らは言う。 「死を」「奴らに死」「与えてくださいませ、死を」「殺し、申し上げます」「苦しみが」「私の命尽きる前に」 「・・・・・・わかったわ、その目で彼らを見つめてあげなさい。心臓から手の先まで、死の苦しみを味わうでしょう」 手を彼らの目の前に差し出して、醜い心に相応しい死の瞳を与えた。 彼らの黒い黒い・・・猛禽類や爬虫類の瞳、それは使徒の証となって嫌われ恐れられて行くことだろう。一生。 「ああ、ありがとうございます。女神様」 闇の女王の私にもいつか死というものが訪れるのだろうか?あの子たちのように抵抗などせず、自ら進み闇に堕落した私は。 「謹んで死を運ばせて頂きます、きっと御意思に沿うことでしょう」 広間から出て行く彼らを見送る。 使徒となった彼らへの加護は、憎悪への対象と成就だけで寿命は変わらない。 人間ではない力と死の瞳を持ちながら、死は不可避・・・我が子と言っても おかしくない彼らが逝ってしまうことが悲しく、彼らを看取れることが嬉しい。 所詮この世は零と壱、だけど私は許されてしまった。 この世の中にある正しいもの達、それらを捻じ曲げ潰して潰してまで私は生きるつもりはなかったのだ。 「今日はもうここに来ない、だから後の者達を帰らせて」 「はい、しかしまだ」 「ここを明日まで開放しておいても良い」 「解りました」 二階へと上がり窓からの景色に目を向ける。 どうしてこの場所からは美しく見えるのだろう・・・確かに綺麗な水と空気は私が用意させた。 目に見える山や川、だけでなく空の果てまでも私が用意させた街、人、物。 人工物だけでは私は満たされない心を持っていたのだろうか。 私は神が創った世界を自由にしても良いはずで、しかしそれでは私に神の代理をさせているだけ。 本当の私はやはり闇なのだ、愛してくれる唯一の存在は闇。 悲鳴と戦火の中にこそ私のゆりかごは存在する、出かけよう・・・大陸に残る人間国家を蹂躙し命乞いを聞きに行こう。 「明日は良い日となるに違いない」 この残虐な狂おしいほど愛しい死への思いを、目に映そう現実に誰も見えるものとしよう。 ×人類の砦(防壁国家) 孤立軍事兵器開発国家としての道を歩み、資源開発と国境の警備強化。交流の停止、あるのは少量の貿易のみ、ほぼ鎖国。 力を溜め込み、容易に暗黒領に飲み込まれないための非情の手段として軍事力増大化。 暗黒領と国境の半分を接したある陸国の王の決断、国民の脱出には厳罰を。 連絡の手段はほぼ一箇所、貿易を行う街。 国家としての生産力が大きくない分、全力で技術力を高めた結果生まれた前大戦の兵器「鎧」の発展型を配備。 首都に主力と予備合わせて二百、国境の二箇所に重装備タイプが五十ずつと街道に高軌道タイプが百。 ×安定した共に滅びの道を歩くこと 国境への道に人の姿は無くなっていた、隣国が暗黒領に飲み込まれて一ヶ月。 不気味なほど静まり返った国境線には基地が置かれていたが、そこの兵士たちは 自分の国が本当に滅びていないのか不安に悩まされていた。 まったく往来のない首都への道、反対に闇夜には獣とも人ともつかない鳴き声が暗黒領から聞こえていた。 この国には隣国からの貿易によって、手に入れたある程度の「鎧」が王宮を警備しているだけで 国内工場の兵器生産への転用や要衝への砦建築は始まったばかりだった。 同盟各国への働きかけでようやく兵士の倍増をさせたものの、流通経路確保や援助の増額はと言うと心ともない。 ×その道の半ばで倒れる事と 突如として三ヶ月の沈黙破った場所は最大の自然の要衝に守られた場所、その国家は崩壊と共に大量の難民を出すに至った。 女王の攻撃から逃げ延びたわけではない。 兵士として他国にいた数千人が死国騎士団としての独立と国土の回復を宣言したからだ。 その中には黒騎士時代に戦った猛者も居て何人かいて、かつての女王を知る人間の一人として軍師を勤めていた。 力の世界に生きたその男には神話や伝説など信じておらず、数の優位が暗黒領にはあるけれど 必ず崩壊が訪れて国の再建が可能だと強く確信していた。 だが、女王との対峙によって英雄や悪魔が生きていた事を知ることとなる。 あれは我々の理解の及ぶ範囲にはない存在で、以前戦った黒騎士などと比較していた。 思い込んだ事が敗因などではない。 逃亡しなければならない、後ろを振り向いてはならない。 すべてが終わってしまう、力など関係ない。 すべての武器が通用しない、天変地異など関係なく、この大陸が沈んでもずっと在り続ける永遠のものなのだ。 祖国は奪還できない、土くれ一片も既に飲み込まれてあれの構成物と化してる。 ×本物と偽者 将軍の一人は幾多の戦場を生還して来た人喰いの異名持つ男だった、風貌に威厳や兵を率いる力は少なかったが 単独での突撃は凄まじく、しかし何より凄いのは部隊の全滅でも必ず陣に戻ってまた戦場へと行く意志の強さと運のよさ。 神に選ばれたと軍内部でも一目置かれる、だから懐刀としてされた。 消耗率をものともせず押してくる女王軍に、切り込み決戦を挑めたのはこの将がいたからだろう・・・結果は偽者と本物の差を見てしまうものだったが。 ×女王の訪問、王室の間で 蹂躙した国々のひとつでは女王はたった一人で、軍隊を引きつれずに王都に来て宣戦布告をして悠々と帰って行った。 突然の訪問に度肝を抜かれていて対策がなかったのもあるが、閉鎖された門を片手で開けて、怪力の衛兵も肉塊に変えられ、火も毒矢も効かず。 誰も止めることが出来なかった。 「思い出させてあげましょう、誰があなた達の支配者なのか?そして私のために、次に何処の誰の命が使い棄てられる運命か親切にも知らせてあげます」 歯軋りする王と切りかかって老人されてしまった将軍、錯乱し逃げ惑う侍女たちを無視して眼下の街に演説をした。 「闇に沈む軍人が一人、湖に消える人間たちが私のために祈りをささげてくれるでしょう。 だから希望を絶望に、明日にも数えれきれない火が野を焼き尽くして、生き残る者たちは互いの体に蜜を求めることになるでしょう」 「・・・謎掛けでこの国を滅ぼすのか?」 「ええ、楽しみは上手に作らないと。お前も苦しみを存分に味わってね?」 「何と傲慢な、絶対に許さない」 「許されているのよ神様に、そして愛されてもいるのよ闇に。 だから抵抗という役割を果たしてくれないと失望ね、少しは考えてくれないと暇つぶしにならないでしょ」 「一兵になろうとも決して屈しない、この国には士気高い民と心強い武将がいる。 今はお前の舞台だが、次回に幕が開くときには」 「抵抗なんてできる?そーか・・・フムフム。 ひとつのいのち、惜しくないと思う心弱き人々を差し向けてくれるのか?ははぁ楽しみよ、其れわ」 ■終章 新世界への胎動、水没する大陸、海から現れる陸、島々。 アトランティス、タイトルが物語る通りの・・・ 興味あるもの がんすりがーるの、ナイフバージョンかも、がんすりもよく知らんけどぱっと見で。 イメージとしてそれがあるけど、ナデシコssのROSE BLOODのフィリスがイメージとして良い。 暗殺者・・・ぱんとむとか?ぱんとむは興味湧かないなーー、公的に私刑って駄目駄目路線だしロリだし。 ★★★第二案 仮題・ こうして世界は創られたと神話が生きる世界。 海は無く、水の行き先は各地に点在する泉。 移動手段は少なく世界の果ては発見されていない広大な草原の世界。 山はひとつ、そこは本当に何の変哲も無い所だけれど都市が麓に円形に形成されている。 世界観としては平ら、なので地平線の何処からでもその山は見える。 リューナイトっぽいな・・・・うーむ。そうかも、でも魔法は無いよ。卑怯すぎだもん、物理法則無視は。 エルハザードっぽいも? 人口は一億程度、文明は剣から銃への過渡期。 大砲、その類はちらほら出ているものの。 大量動員する資金や鉱山を所有する領主、王様はいない。 移動手段としての機械はまだない、家畜はオーソドックスに馬豚牛系統を数種類。 鉄道、自動車、・・・まだ先。紡績機も、有力な河川など無く不可能。 各地のオアシス間貿易で富を蓄えても、民族的に遊牧民なので都市化しようとか定住は少ない。身につける貴金属が財産。 国という概念は薄く、国境はない。 部族・・・そんな程度、でも差異は少なく、肌の色も似たり寄ったり・・・・そりゃそうだ。 自然が変化に富んでないからね。 雨季乾季はない、四季はない。 森林地帯は無い。 遊牧が主産業、王はいるけど王>族<はいない。支えるだけの人口がひとつの町にはいない。 一強という存在になるには、何かが必要。 超越した魔法、科学、資源、軍隊・・・・このどれかを発見しない限り天下は取れない。 情報の伝わり方も遅く、まだ世界は果てが見えない。 人間はまだ小さな存在だ。 焔駆ける ●●●世界、概念、思想。 ▲「3-H」 三人の人間と訳される。 自分は誰かに所有され又、誰かを所有しているという意味。 エヴァのマギシステムとは違い、共栄共存ではなく、三位一体ではなく、個々としての独立を保ちつつも依存する関係を表す。 恋人・・・という意味が片思いでも良い事と似ている。 セキリュティ、軍事で防衛、平行世界と今ここにある世界、異世界との関係に用いられる。 参考にしたもの、ヒントを得たもの:P2P(ピアツーピア)、Rain(Protocol)「人はみな繋がっているのよ」、結婚「互いを所有する権利」。 ▲「異世界」 限りなく近い場所に存在しながら決して人知では知りえない場所とされている。 神が天地創造時にその扉を開き、この世に人や動物、植物や大地を其処から呼び込んだと言われている。 参考にしたもの、ヒントを得たもの:NHK「物理の世界(平行世界と重力)超膜理論、物質の出来方」 ▲「動物」 これは宇宙生物っぽく行けばよいと思う、大きさは何処までとしようか? 「噛むのか?」「舐めるのか?」「鳴くのか?」色々と浮かぶなぁ・・・。 ▲「最後の審判」 エンディンクに関わる、全てを肯定しなければならない選択。それは笑って破滅を伴侶にする事と道義。 だから最初から決まっていた事。 彼女が選ぶ。正義の声はいらない、世界もいらない、幸せは彼女だけが感受する。 深い闇を世界を包む。優しく死が訪れるだから。 ▲「二重の底」 フタエノソコ、とはもう一段下の感情のことを言う。例えば怒り・・・は殺意、例えば歓喜・・・は狂気、例えば悲哀・・・は破滅。 普段は絶対に垣間見せない表情や、最後の一線を踏み込む気持ちが生まれる時に。それはきっと・・・「最後の選択」に必要なものなのだ。 ▲「1000」 千年の歴史、千の王国、千の伝説、千の神話。 世界の中心から海までの日数も1000、ひとつの大陸。地球より一回り大きな天体。 果ての知られていない海の世界、航行技術の稚拙さ、多様な海ではなく永遠の沈黙が横たわる。 小さな沿岸同盟列国と大きな内陸独立国の差、資源と人は内陸国が多く、海からの資源が少ない。 ▲「静かの海」⇔「空の光」 闇の太陽、月の出現により、ざわめき波が生まれ、風が生まれ航海を可能とした。 それまでは未熟だった航海術を高く発展させて未知の陸地への舟が完成した、noahの箱舟。 沿岸国の中にはそこに希望を持つ稀な所も現れた、周囲には冷笑されたがそれが正解だったと後に歴史を伝える者たちは語る。 ▲「空の光」⇔「静かの海」 まだ空への道は開けていない、星の空へは想像の世界なのだ。 空からの落下物はまだ未知のもの、いつか行くことが出来るのだろうか? ▲「侵攻速度」 精々数十キロ、それ以上は上がらないが下がりもしない。鉄壁の防御陣を敷いても変わらないこと。 歩兵が大部分を占める闇の軍は消耗率を考えない強行軍を行う、それは信仰心の表れであり、脱落者は土へと帰る。 ▲「泡《バブル》〔二〕理論」 ほかのバブルとの接触面がハイパーリンク、大きさがヒット数。 <本文> 誰にでも他人に対して、ただ一度会っただけで軽くは好きとか嫌いとかあると思う。 私の場合は特にそれが顕著だった。 大好きなもの、それは両親だった。 それはまず根拠のない理屈から来ている。 私は両親に会った事がない、だから好きなのだ。 私とどんな理由で離れ離れになったのか想像させてくれる、だから好きなのだ。 一度でも会えば、この幻想が崩れてしまうから再会を望んではいない。 妹たちは逆に会いたがっている、離別の記憶が風化していないからだろう。 嫌いなものとして、明日の私が候補に上がる。 不安なのだ、今日も明日も同じ時間を刻めると楽観できないのだ。 夜、眠ってしまいたくないと私は強く思う。 闇に意識が沈むとき必ず私はとてつもない感情の波に飲み込まれ、夢を見る。 記憶していることは稀だが、私の夢にはあるはずのものが無い世界なのだ。 それが恐ろしくて、明日には夢が現実に押し寄せてこないかと杞憂を持て余す。 「明日は晴れると思うが、今日出来ないなら出来るまで帰るな」 「はい」 雇われてる身、けれどまだ私は今日も奴隷のように働かざる得ない。 ただ孤児という理由だけで、また私には扶養すべき人間が二人いるのだから 眠ること許されず明日の太陽を見ることになっても仕方ないことなのだ。 「しかし、あの噂聞いたか?国境がまた動くって」 「さぁ知らないな、まだあの国の奴らごねてるのか・・・早く終わってくれないと」 「でも本当の話らしい、これはこの前王都まで取引に出かけたときにまた広まって」 雇い主が商店の主と話している傍らで、私は様々な雑用の内まだ簡単な事務をこなす。 正午までには終わらせないと食事を取り上げられてしまう。 この前は計算を間違えていた事を理由に一日中外での労働をさせられて、へとへとになった。 ベッドにまだ幼い二人は寝入っていた、安らかな寝息に私微笑みキスをした。 「公認されたとはいえまだ黒い噂があるというのに、その手始めに 明日はこの村に来るらしい。何の調査なんだか・・・しかしどうも空気が悪い」 その日は嫌な噂が流れていた、ちょうど休日だったので買出しに出かけたというのに 昨日の雨でできた水溜りと言うより池があちこちにあって、そこを荷馬車が通るものだから とても歩きにくかった。川は増水し橋までも水に浸かっていたので私は驚き 昨日の雨は生まれてこの方体験したことの無いものだったのだと感じた。 予想よりも早い夜の到着に村長や役人たちが慌てていたが、係わり合いになりたくなかったので 今日は早く寝ようと家路を急いだ。納屋を改造した私の家、まだ日が落ちたばかりで明かりはないはず、しかし・・・。 「誰か来ているの?」 「ようやく来たか、集会を開くそうだ。突然にまったく・・・とにかく全員来るようにということだ」 それだけ言うと身元保証してくれている雇い主の一人は帰っていった、見るとカップがひとつ出してある。 気を利かせてくれたようだ、私はまだ子供だと思っていたのだが。 「ただいま、何か言われた?」 「別に、何も」 「・・・私行きたくない、ここに居ても」 ★★★日本系オリジナル 左眼の一族、傍系のひとつ。両親は知らず、祖父には多少の知識があった。 潰れた左眼で見えるは土手を走る霊魂の列車や、悪しき場所の地から湧き出す熱い呪い。 両方ともが現実だ、その二つから切り離されてしまった日から数年の時が流れたが願いは叶わなかった。 わたしは通信士になる為に生きてきたわけじゃない、そう言って直ぐにこの場所から逃げたかった。 もし、後の総てを見知らない。