◎五話 (戻っても佐為は取り憑いたまま、真剣にお祓いでもして貰おうかな・・・)のちに知る事だが碁盤自体は既にお祓い済みだったりする。 「・・・」 「はぁ」 「ヒカル、何ため息なんかついてるんです?それに今物騒な事考えてませんでした?変な顔してましたよ」 「佐為〜おまえ、いーかげん成仏しろよ」「私も他の・・例えば虎次郎のように碁が打てて、私に打たせてくれる子がいいです」 「塔矢アキラとか?あいつならお前にぴったりだ」 執着とか、似てるし。 「・・・そうだ、名人とかどうだ?」 「あの男ですか?塔矢行洋ですか?」 パッと喜色浮かべる佐為、とても幽霊らしくない。 ふと、こいつが本当にお化けなのかと考えることがある。 触れない事は納得しているが足がついてて、火の玉も浮かべれない幽霊なんて・・・ヒカルはお化けとは別の存在だと思い始めていた。 神社や寺、教会でも平気な顔してついてくるし・・・第一こいつが見えるって奴に会った事ない。 「そう、強い相手との一戦なら思い残す事無く神の一手も打てるんじゃないか?」 「打たせてくれるんですか?」 ぐっと近くまできて、顔と顔あわせてヒカルに確認する。瞳は期待に輝いていて、とても幽霊らしくない。 「塔矢アキラは苦手だけど、あいつあんなに打ちたがってたから打ってやってそれで・・・」 あの碁会所に行って打ってやれば、塔矢行洋と一局の約束をとりつけれるかも。 碁会所へ、塔矢名人、途中まで、あかりと共に名人に目つけられたり。原作では緒方に連れられて来たけど、ここは自分から。 もういい加減このお化けにつきあうのはやだ、あいつ居るかな? 「あ、いらっしゃい」 「塔矢アキラ、いる?また打ちたいんだけど」 『その姿ではまだ会ってもいませんよ、ヒカル。それより・・・』 「アキラくんの友達?」 「塔矢名人!?なんでここに」 「ここは先生の経営する碁会所だもの、それより君は?」 アキラ君とは違うタイプ、友達・・・?うぅーん、囲碁に興味持つような子にはみえないけど。 「あの・・えっと、あいつに用があって、一局打って」 「指導碁ね、今はいないわ。でも先生がいらっしゃるから」 「アキラの友達か、ゆっくりしていくといい」 「そのうち来ると思うから」 「棋力は?」「」 <この時点では現代の定石を学んでいる時期なので行洋には及ばない、佐為自身もネット碁で強くなったと告白していたし> <だが途中でアキラが来て真剣に見つめるもんだから> <しかし持碁までは持ってゆける、黒を持ったら負けた事は無い、引き分けには言及してない>置石3つのハンデもあるし。 自分の打っている碁の意味さえわからず、緒方まで登場して・・・名人優勢なれどもアキラ並の盤面に目を細める緒方。 塔矢親子のプレッシャーに、それに・・・・・・のっとり?逃げ去る。 碁石の持ち方の練習、そこに通りかかるあかり、あかりにとっては何もかも元通り、すっかり元気。 クロの散歩中。 入れ替わっていた時に囲碁教室に通っていたヒカル、一緒に碁を趣味としようか? 誘いを受けるが照れくさいヒカルは・・・話題転換、中学の学祭へいくことに。