◎六話<あかり視点で> 幼馴染の進藤ヒカル、ちょっとこの前までは不思議な関係で居たけど今は元通り。至って普通。 学校でも、登下校時にも変わりない関係。 お母さんに入れ替わっている間の事情を聞いて、ヒカルがクロの散歩をサボっていた事に怒ったりして 言い争っているとクラスメイトに冷やかされたりする関係。 でも・・・ヒカルの変化には気がついていた、あのお蔵に入ってからヒカルは碁にはまっているらしい。 言っちゃ悪いけど、ヒカルは頭良くないし、遊びはいつも外で、公園で・・・勉強だって算数や国語より体育で。 なのに、碁だなんて。 「ちゃんと勉強してる?」 世話焼き女房役を進んでするようになったのは、幼馴染より一歩進んだからかもしれない。 小学高学年になると頻繁にヒカルの家へいくことはなくなっていたが、この前の数週間。 紛れも無く、もう一つの家族がいた自宅だった。 ヒカルもあかりも一人っ子、男女の違いはあるが家庭での過ごし方や両親との接し方は ほぼ変わり無くすんなり暮らしていたので、ある事に少し浮かれているとはいえ心構える必要はなくなっていた。 「ヒカルくんいますか?」 「囲碁教室に」 また碁?・・・うーん、そんなに面白いのかなァ? 不在、仕方が無いので黒の散歩に行った。 公園で一人何かしていたヒカルを見つけると、当初の目的。葉瀬中学の学祭に誘った。 ピヨピヨとあひるみたいに私もヒカルの後について行くことになる。 女流はまだ先の話だけど。 「」 「」 「」 誘った、食べ物で釣ったのは正解だったが時間まで待ち合わせをしていたわけではない たまたま、それに進学する中学だったから友達と来た。 サヤカ達とお喋りしていたらヒカルを見つけた、碁してた。 転換 三将で出た団体戦、そこでは尹の印象に残るし塔矢行洋との対局を知っているアキラの印象にも。 「藤崎さんは?」「ああ、あいつ?言ってたろもう碁はしないって」 あかりに関わろうとするアキラを煙に巻き、