『その後』 麦野がデレて以来、滝壺さんが活動的になってフレンダと一緒に料理に洗濯をするようになりました。 くやしいですが浜面のためでしょう。 いつまでも任せきりにしておくとアイテムのヒエラルキーの真実に浜面が気がついてしまいますからね。 「花嫁修業みたいですね」 「なにをいうのよ」 「彼女として彼氏の胃袋を征服されたままだと心配もあるでしょう」 「でもいいの、両方手に入れたら人生安泰だから」 なるほど〜さすが滝壺さん、完璧な計算っすね〜。 「確かに麦野とは約束したよ。浜面は私のものでフレンダは麦野のものだって、でもアイテムは仲間だよね? だとしたら、私のものは私の物、麦野のものは私の物、フレンダそのものが私の物」 ◆アイテムの真のヒエラルキーはこうなっている! フレンダをいじめる麦野、麦野を問答無用で泣かせる滝壺、滝壺の胃をにぎって離さないフレンダ。 絹旗はどこに入るかというと麦野と争い、フレンダを慕い、滝壺を止める常識人として存在する。 「わたしにだってわからないことぐらいある」 「麦野が甘えているとき、フレンダは受け入れているのでしょうか?いままでと何にも変わってないような 気がするんですよ」 友達として宛がわれたフレンダ、出会いからして選択肢はなかったはずの彼女に主導権が移ったのは 現状は 好きになったら負けなのだ。 問題は変わりすぎたうちのリーダーです。 一見いつものようにフレンダがこき使われているように見えますが、何を食べてもおいしいと言うようになり 滅多なことでは離れません。べたべった四六時中ついて歩いてカルガモの親子みたいです。 あえてどちらが親かは言いません。 「あの、テレビ見るのなら洗濯物たたみたいんですけど」 「じゃあ、こっちに来なさいよ。それは滝壺に任せてあんたがいないと」 ソファで抱き枕にして、膝枕させてイチャイチャと私もテレビ見ているのに空気です。 フレンダもフレンダです!わたしに構ってくれなくなるんて、そんな麦野の胸がいいんですか? ・・・いえ知ってます。 悔しそうな顔してますもんね、アイテムには持つもの二人と持たざるもの二人がいて ----------------------ところかわって、ファミレスにて------------------------------ 「なるほど麦野さんがそんなことになっていらしたとは」 「まかせて、初春で鍛えた女の子とラブラブする十の方法を伝授してあげる」 立ちあがり迫ってきた二人。 「及ばずながら微力とならせて貰いますわ、麦野さんは私にお任せくださいですの!」 「それなら、わたしはフレンダさん!」 ・・・人選を超誤りました。 黒子と涙子、この二人とは仲良くおでかけする間柄なんですが・・・なんかときどき『変』なんですよね。 近頃はフレンダに絡みつくように腕を組んでくる佐天涙子はストレートに略奪愛宣言をしてくれた、絶対あげませんよ? 「これは?」 「初春をだしにデート計画5.0?ホテルへGo?ルートと候補まで調べてあるんですね、たしかに(暗部でも)使いやすい ところが列挙されてますが・・」 白井黒子の悪巧みメモはバージョン5までアップされていたらしい。 佐天涙子はかわいいものである、変態淑女は増えないで欲しいと切に願う最愛の前で事態は悪化した。 「フレンダさんの行きたがっていたお店リスト、欲しがっていた小物リスト、着て欲しいものリスト・・・」 「リボンで私をプレゼント、愛を伝えよう?」 「いいですねそれ!」 「佐天さんもそう思いますでしょう!」 「じゃ、いいとこどりしましょうよ。 ダブルデートもいいですけど、いつも一緒に居る二人ですから 私たちが引き離してリードしないと横恋慕はむずかしいですよー、御坂さんみたいに」 確かに絹旗が知っていることもあるが、どこの研究所に何人フレンダと知り合いが居るとか? なんだこの情報?電子情報にはならない足で稼ぐ生の貴重な情報だ。 「わたしの知らないことまで」 「ふふふ、私には初春がいますから!それだけじゃないんですけど」 「・・・佐天さんあなたの個人的なツテはどうなってますの?」 「ちょっとした組織並みの行動力ですね」 誰とでも仲良くなれる能力がレベル5の彼女は色々と信じられないコネを持っていたりするようだ。 思いもよらぬ要注意人物を発見する風紀委員と暗部だった。 「」 「ちょっと佐天さん!イラストの角が生えてるのはお姉さまなんですの?」 「そっちは初春」 「ではこちらは、いったいどなたで、どうして背中から羽が生えてますの?」 「わたしですよ」 「はい?・・・あの失礼ですけどまた新しいレベルアッパーを」 「」 「なんといいますか青春がほとばしってますの」 涙子のは黒歴史ノートでもあったらしい。 「まーた胸が、おおきくなるとか確認しあっていて・・・あはは。楽しかったですよー おー揺れる揺れるとか」 「それで泣かせたと?悪戯だと? 反省の色なしですね。 この前フレンダから聞きましたが招いておきながら、ひとつのベッドで色々してくれちゃったそうですね?」 「つい」 「何がつい?何がつい何ですか?」 「いやーそのね?だって話してると麦野さんの話が多くて、そんなにええんか!?わたしよりも!? じゃあやってやんよ!湯あがりのかわいいパジャマ姿にそんな衝動が抑えきれなくなってねー」 「判決死刑」 「へっ?」 ぎりぎりぎりと襟を掴み持ち上がっていく、異様な光景である。 背の高い佐天涙子の体が浮いて足をばたつかせている、一番小さな最愛がそれを邪悪な笑みで 見る者が見れば、それがこの世界の何よりも邪悪な存在である一方通行と同じ笑顔だとわかるだろう。 さしもの白井黒子も風紀委員としての意地 「いたいいたいいたたたたぁっ、う!?死ぬっ死っ」 「やめてあげてくださいまし、うわわわっ」 「いえ死ぬほど痛いだけですから我慢してください佐天涙子」 「ああ、あ、あのっ!体が浮かんでますのっ!そのへんで」 「はぁ〜っ?その犯行予告メモは白井黒子も知ってンですか?」 「いえ違いますの」 「ぅ、ぅらぎ・・りモノめぇ。がくっ」 落ちた。 絹旗に変態二匹がビクビク震える。 怒られているとき、フルネームで呼ばれると余計に恐怖が増すのは何故なのか。笑顔は攻撃的な元々ry) アイテムの内部事情的に、しっかりしなければならなかった最年少の少女は立派に成長したようである。 自由と書いてフリーダムと読む行動が多い滝壺理后の迷惑は浜面が受けているし、日常生活で困ったらフレンダ頼みの 最年長のリーダーは無駄にパワーアップだけはしていて、仕事も勝手に請け負ってひとりで潰してきたとか 言いはじめたので、反省会を開いてへこませたのだが・・・それにぶつぶつ文句を言うんだ。 今度、黄泉川をぶつけてやる。 最後の問題として、より聖母っぷりが増してきたフレンダは怒るというより心配しているみたいで麦野沈利と甘く楽し そうに話すので最愛の機嫌が悪くなる。 「とにかくこれは没収、わたしがあとで破棄しておきます」 「え?」 ぜったい有効利用するつもりだ、そう思ったけども椅子に沈んでいる涙子を横目で見て口には出さなかった。 照れ隠しにあの怪力で制裁されるのはイヤですの。 「フレンダマイスターの私に言わせれば50点ですね」 「ええっ、どこが悪いのよ。笑顔なのがポイント高いよっ」 「うらやましい。わたしも入れて欲しいなぁ」 「家主は麦野だから頼んでも無駄ですよ、それにそんなもの一緒に住んでる私にはいつでも見れますから」 「麦野さんのあられのない姿もですのっ!?」 「ああこれとかですね、みんなには秘密ですよ」 「これは・・・」 パスワードが設定されたフォルダの何枚かある一枚、抱き枕にされて麦野の胸に溺れるフレンダの図、である。 しっかりハグされて息苦しそう。でもなんだか幸せそうである。 「みんなの前じゃ確かにしっかりしてますが・・・。 家での生活態度は褒められたものではないというか、フレンダに依存しまくってますよ?」 「「ぐぬぬ」」 「ついつい顔を突っ込んでしまう、御坂さんみたいな行動」 「そう、まさに私!」 佐天さんは自信満々に言い切った。 直後、すかさず絹旗にボディブローで黙らされたが思い残すこと無い。 やり切ったと満足気にヨロヨロと立ち上がる意外と丈夫、タフネスな涙子。 「そ、それは成長途中の能力者に対する差別発言ですっ」 「おしまいなんだぁ」 女の子好きというか。 私にも色っぽい視線を向けてる気がするんですよ。 そして勝てる気がしません。 ------------------------------その頃のフレンダ------------------- 愛想よく笑う彼女にはコワモテの旦那様がいるのだ。 想いを寄せる何人かが今日もスルーされごめんなさいと撃沈され、偶然に遊ぶ約束などをかわして浮かれた。 「麦野さんがOK出してくれるかなー」 「え、あの・・・あの人は苦手なので今回は遠慮しておきますよ」 「」 「じゃあね今度決まったら教えてねー」 「はい。ふ、ふれんだ。・・・連絡します」 ---------------------------帰宅して---------------------- 「そのポジションは誰にも渡さない! ごろにゃーん、すりすりすりフレンダのつつましやかな胸も誰にも許してない綺麗なくちびるも 憎らしいくらいスラリとした脚だって全部わたしのもの!体がそうなんだ心だって預けてくれるでしょ? 貰ったぬいぐるみ大事に使ってる、だから練習じゃなくて本番の相手しなさい! 直接、触ってもいいよね?ダメって言ったら指這わせて快楽を苦痛にしてやるしイヤって言ったら舐めちゃうけど。 このブロンドの チーズ 嬉し 」 「あ」 そしてフレンダはそっと扉を閉めた。 「目撃者はブチ確」 「おことわりします」 「それでどんな経緯でこんなことになってるんでしょうか?」 「これを着なさい!」 黒ゴスロリに宝石と金色の髪留めの一式。 赤と青のナイトドレス、色々とあって戸惑う。 ・・・いくら滝壺に最終的には手下男を取られるとはいえ、今のうちから矯正したほうが麦野のためなのでは? 麦野が自分のために買ったのではないようだ、似合うとは思ってないようで安心したものもあれば ペアで揃えてあるもの、これはいつか必要になると考えて用意したものなのかも。 荒事の暗部とはいえ、ボディガードの真似事だってするかもしれない。 アイテムが着飾って紛れるパーティーもあるかもしれない。 わたしが手錠でベッドに拘束されているのを無視して言ってらっしゃる、この麦のん鬼畜である。 「だってあんた逃げるじゃない?」 「そりゃまだ家事が」 「いーから滝壺にやらせときなさい、本人がしたいと言ってるだろ?」 「あー・・・でも心配なんですよ。 わたしが見ていれば失敗も防げるし」 「ふたりきりにさせてたまるか、ふたりで楽しそうにしてわたしがフレンダと一緒にいる時間が減る 」 ゲコ太好きの御坂美琴の子供っぽい趣味みたいなものと思えばいいのか たまたま私のサイズぴったりで無駄にはならなかったけど、 乙女と麦野のイメージと違いすぎてて、まさかフレンダのために揃えた 少し心配になってきたフレンダ。 ここは戦場、力だけが勝利をつかみ取れる。 「ふとももにすりすりしたりぺろぺろしたいと言ってるのよ、わたしが。 ほらね、だから閉じるなー!うぐぐ」 「冷静になりましょう、麦野さん変なもの食べたでしょ?こんなのぜったいおかしいよ!?」 つながれているので逃げれなかった。 マジ泣きフレンダも必死だがタックルで倒された。奇跡は起きず火事場の馬鹿力もない。 閉じた脚を開かせて頭をいれようとする変態がいる。 いやぁー!!!なんという怪力、細くても筋肉つけたはずなのにっ! 何処ぞの秘密機関の決戦兵器のおそるべきは能力ではなく、力が強いという単純で圧倒的な暴力だという。 まさにそれ。 「いやっ」 「いたっ」 ふり上げた足を胸部に蹴りこんだ、まじで蹴ってしまったわ。 どちらかと言うとかかと落としみたいになったけどこれで麦野が怒るはず、わたしがふるぼっこになる。 単純なリンチになるだろうけどいいんだ。 お互いに人間としての尊厳だけは守れるはずだから。正気に戻って!麦のん。 「いたかったですよね?ごめんなさいごめんな」 「ふふふふふふ・・・・ちょっとだけだから、ねっ?」 「正気に戻って、ないっ!ちょっ、いやですだめです泣きますよぅ・・・ぅぅ」 「おねがいします」 なん・・・だと。 土下座されてしまった。 これは・・・許可しなければならないだろう、私の命の軽さから考えて。 五分後、そこにはしくしく泣くフレンダと鼻から下心を垂れ流す一人のいい女がいた。残念な美人そのものである。 「ぅふ、ふふふふふ」 「うぅ。汚された」 「今度は〜」 「さぁかけて!すごくかわいいフレンダを完成させるわよ!この服を買ったときから待ち続けてた! この時が遂に来た! わたしがずっとすごい楽しみにしてたんだから、このメガネでフレンダのすごいポテンシャルを引き出せ!」 待ちに待った時が来たのだ。 多くの英霊達が無駄死にで無かった事の証の為に! おい! 「メガネメガネメガネメガネメガネ」 メガネ言いながら迫ってくるっ! 目の据わった麦のんとかトラウマがっ、トラウーマ一がぁー、誰か助けて!今はこの家だれも居ないけど! 知らないのか?大魔王からは逃げらーれなーいー。 「う、うわわわわわああああっっ」 「理后ダイナマイト!」 「メガッ!うっ」 「ひっ、い?・・・え?滝壺さん?ですよね?」 学園都市の根幹にヒビが入りましたよ、大能力者に一撃で倒される超能力者とか不意打ちでも、どうなの? あれ、クローゼットが開いてる。 まさかそこに隠れて? いやそれよりも、出かけていたんじゃなかったっけ? 帰ってきてたんじゃなくてクローゼットの中に最初から待機してたの?どうしてホワィ? まさかの裏ボスじゃないデスヨネ?滝壺理后さん? うん見えないフリしてたんだけど、上はブラのみ下はショーツと靴下だけなんだ、この人。 ほぼ素っ裸なんだぜ。 頬を上気させて汗かいてるし片手にカメラも・・・じゃなくてっ!じゃなくてぇっ!麦野の同業者だったりしないよね? その答え如何によっては私がより大ピンチになったりするので。 アイテム唯一の彼氏持ち、明らかに猛者に襲われたら私がひとたまりもないことを明言しておきます。 「ごくり、あ、あのですねー色っぽいなぁーとか思うわけですけど・・・その格好は?」 「暑かったから」 「ですよねー。ですよねー、じゃないと私がピンチなので根掘り葉掘り聞きたくはないんですけど 今までずっと!?」 「気にしないで。あとそのメガネわたしのだから」 凶行を行った襲撃者はフレンダには答えず頭にたんこぶ作ってる麦野を壁際にどけた。 ずさっ、ぐたり。 「・・・・・・・・・」 アイテムのリーダーなのにひどい扱いですね。 様子のおかしい麦野に襲われたということもあり、妙に警戒してしまう。 滝壺に近寄られると、びくりと肩を揺らして距離をとろうとした。 そんなフレンダの様子を気にもせず、ずり落ち気味だったメガネに手をのばしてきた。 「ひぃっ!」 うおぅ、こわぃよぅ、わたしって弱いなぁと涙出ちゃいそうなんですが。 「あ、ストップそのままでいてフレンダ。カメラカメラカメラ・・・これでよし 上目遣いメガネ涙目はポイント高い、さすがフレンダちゅちゅしたい。指組んで、いいね」 「・・・」 逃げていいかな? 逃げられないよねー、と指遊びしてるとものすごく連写されて羞恥心は枯れてしまいました。 「ぐっと゛よー・・いた、なんで頭痛いんだ?」 「つぎこれ」 「きたこれ」 いつのまにか復活した麦野は助手として働いている、手にしてるのは着替え一式、下着までかえるんですか? あの、指の動きが描写できないことになっちゃっていますけど。 布地少なくないですか? 滝壺背後の麦のん、タッグを組んで 前虎後狼 「フレンダをわたしと麦野で堪能するよ」 「え?」 「フレンダをサンドイッチにするよ」 わたしなんて細くて女性の魅力あふれる二人に挟まれたら、つぶれちゃうのですよ・・あっ。 やわ、やわらかひの。 あふぅ。 「ふぁぁぁ・・ぁん」 思わず色っぽい声が出ました、ぽよんぽよんと前後からのわがままな何かがあたってしまってては仕方ないと思うの。 胸部にけしからんほど大きな武器を装備してる麦野と、着痩せするけど確かなものをお持ちになってる滝壺さんがそれ をむにゅりと押し付けてきて密着をしつつ私のお尻を撫で回してきた。 「お顔が真っ赤なフレンダかわいいよぉ」 「はむっ、はむっ。首筋ペロペロ」 「わたしもぺろぺろするわ」 息荒く 「むぎのをすくうと思って着てあげて」 「え」 「聞いたことある?都市伝説なんだけど、金髪のオンナノコが真っ二つになって死んじゃうの。 マミげほごほっ、ちょっとフレンダも・・はイヤだよね・・・ね?」